パイプ Posted on 2011/02/13 by Sibro_T ボードレール/惡の華 より。 私は作家のパイプです。 アビシニヤ女かカフルリ女のやうな 私の黒い顔を見れば 主人の煙草好きがわかるでせう。 主人が悩みに沈んでゐるとき 私はさかんに煙を吐きます。 野良から歸る農夫のために 夕餉の支度をする藁屋のやうに。 燃える私の口から昇る ゆらめく靑い網の中に 私は主人の魂を抱いて寝かせます。 そして強い薰りをを放ち 主人の心をうつとりさせて 精神の疲れを癒してあげるのです。 凡人の私には難しいですね。 https://siranobros.com/blog/blog_others/%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%97.htmlパイプ